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法科大学院 受験偏重の過去に戻すな ローレンス・レペタ 大宮法科大学院教授(アメリカ法)

なぜ法曹だけ、世の中の流れに逆行するかのように、結果重視でなく、プロセス重視で行くのか。弁護士というのは、企業の法務部員の勲章ではなく、ずばり訴訟の専門家たる証明である。

ローレンス・レペタ教授にとって、Lawyer=弁護士だが、多分、司法書士、弁理士、税理士、社労士等々の資格は眼中にない。あるいは、あえて無視している。



渉外業務をするのに弁護士である必要はまったくない。訴訟こそは、結果がものをいう世界であって、プロセスなどどうでもいい。ADRなら他の士業で十分だ。

もうひとつ付け加えると、訴訟は民主主義になじまない。民主主義的な要素を取り入れるのはいい。けれども本質は政治の場で不当に抑圧された少数者の救済を図る手段だ。少なくともぼくは民衆裁判なんて受けたいとは思わない。絶対イヤだ。

さらにいえば、レペタ教授は、過去の司法試験を否定することで、戦後の司法制度を否定しているのがわかっていない。司法書士、弁理士、税理士、社労士等々を等閑視して、弁護士の量を叫ぶのは大学院教授の身勝手だと思う。

そもそも英米法の支配するアメリカ式のケースメソッドが万能だと主張するのは間違っている。判例が実務で重んじられるのはわかるが、日米の違いを肝に銘じるべきだ。条文解釈でキャリア裁判官に対抗できないヘンゴ士なんかいらない。
by Yasuo_Ohno | 2005-03-27 00:52 | 今日の新聞
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