私の「戦争論」(吉本隆明) その2

「新しい歴史教科書をつくる会」を批判すると題する第二章。

現行の教科書が子供たちを毒しているとか、教科書をつくり変えれば子供たちがまっとうになるとか、そんなことを考えていること自体が大間違いだよ…試験が終われば、そこに何が書いてあったかなんて、ペロリと忘れちゃう。



「暗記もの」といっていた社会や歴史についての教科書なんて、特にそうですよ。それなのに、こんな教科書ごときが子供たちに悪い影響を与えているとか、教科書をつくり変えれば健全な子供が育つとかいっているのは大間違い…

正論だ。こんなことも言っている。

…教科書なんかよりも、日常の遊びや、盛り場へいった遊ぶことのほうが、子供たちにはるかに影響を与えている…現行の教科書が子供たちを毒しているとか、教科書をつくり変えれば健全な子供が育つとかという考え方に沿って、学校の教科書をつくり変えるべきだと発想する保守派も進歩派も、ともに、根本的に何かを間違えている…

彼らは、全社会の中の自分の場所を知らなさすぎると批判する。

…この社会は、「つくる会」のように、自分たちは民衆の中のエリートだと決め込んでいる連中と、共産党のように、自分たちは民衆の指導者だと決め込んでいる連中との対立…で成り立っているわけじゃありません…

さいごに吉本の西尾幹二評。

…西尾幹二…論文を書いていますが、それはかなり緻密な論の進め方をしています。いい加減なものじゃないですよ。だから、そういうところではきちっとした人だなっていう印象があります…でも、たとえばニーチェについていえば…構造主義の巨人であるフランスの哲学者フーコーのように、西尾幹二がニーチェを自分の肉感になるまで読んでいるか、あるいは、構造主義の骨格をニーチェから汲み取って自分の思想になしえているかというと、それは全然そうじゃない…
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by Yasuo_Ohno | 2005-09-04 13:43 | テーマ1:保守・右翼
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