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養老猛司・玄侑宗久「脳と魂」(筑摩書房)

キリスト教を、コンスタンティヌスが公認…それまでは女性原理がずっとあった…エジプトの石造り見ていると、ギリシャの神殿建築なんてこれのケチなまね…ギリシャにはエジプトが流れているわけですよ。で、その連続性を切ったのが教会…



フロイトの論文で、モーゼがエジプト人…要するにエジプトの変わった人が、イスラエルの当時の被差別階級を連れて…エジプト文化とキリスト教世界との連続性を切ったのは多分教会…ルネサンスで遡れるのはギリシャ、ローマまで…『古事記』『日本書紀』と同じでね…ギリシャ文化までは許容したけど、それより前は自分たちのルーツだとは言わなかった…

養老・玄侑の取り合わせが面白い。養老は、近代の側の人間だ。もちろん、ひととおり分かった上で、それでもなお近代主義を評価するというスタンスだと思う。河合隼雄の信者であるぼくにとって、昔の養老は、魂を認めない、底の浅い近代主義者に見えて仕方がなかった。ハードをいくら分解してもソフトの解析はできない!!そして、本書。いよいよ養老も老境に至って、坊主と対決である。

ところで、現在のぼくの積読状況を記しておくと…。瀧井一博「文明史のなかの明治憲法」(講談社選書メチエ)、檜垣立哉「西田幾多郎の生命哲学」(講談社現代新書)、木田元「ハイデガー拾い読み」(新書館)、内田樹「街場の現代思想」(NTT出版)、金森重樹「行政書士開業初月から100万円稼いだ超・営業法」(PHP)。

ヒエー。
by Yasuo_Ohno | 2005-01-22 00:30 | テーマ3:現代思想・仏教
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